研究講座とイベント

  • 2013/09/05
  • 月例研究会
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第210回 月例研究会 【終了しました】

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日 時:平成25年9月5日(木)13:30~15:45
テーマ:『最近の情報産業における米国・EU競争法事件の分析』
講 師:関西大学 法科大学院 教授 滝川 敏明氏
会 場:航空会館 B-101会議室

講演主旨

 本講演では、情報産業(情報通信技術とインターネット分野)における米国反トラスト法及びEU競争法における注目される重要事件について分析・解説する(米国を中心とし、EUについては米国と比較しての説明にとどめる)。最近の米国反トラスト法・EU競争法における大型事件は情報産業に集中しており、グーグルとアップルを代表とする有名企業が関係している。
 最近の情報産業における事件は、IT産業関係者にとって直接の関心があるにとどまらず、競争法に関心を持つ一般のビジネスマンと法曹にとっても重要な意義を有している。最新の事件例により、現時点での米国反トラスト当局・裁判所、そしてEU競争当局による競争法適用の基準について認識を深めることができるからである。米国・EUと比較することにより、日本の独禁法の適用を改善するための示唆を得ることもできる。
 反トラスト法・競争法の適用対象は協調行為と単独行為(排他行為)に大別される。最近の情報産業事件は主に単独行為に対するものであるが、協調行為に関する重要事件も含まれている。
 単独行為規制については、第一に市場支配力の認定とその前提となる市場画定に関して、情報産業は一般産業に比べて、競争当局に困難な課題を提起している。イノベーションが活発に行われている情報産業では、市場の性格が変化していくので、市場を鮮明に画定することが困難である。また市場支配力については単純に市場シェアで測ることができない。第二に、単独行為は、支配的企業によるものであっても、排他的というだけでは違反とは認定できず、排他行為の不当性を認定する必要がある。この不当性の認定基準について近年に論議が重ねられているが鮮明な結論は出ていない。最近の情報産業事件の審査において、この点についての競争当局の解答が示されている。
  上記の問題意識から、単独行為(排他行為)に関して、次の2事件について解説する。
①グーグルのサーチエンジンについての排他行為事件(米国2013年1月FTC発表: EUでは進行中)(検索ランキングについての事件)
②グーグルの標準必須特許ライセンスについての排他行為事件(2013年1月FTC同意審決)(パテント・ホールドアップについての事件)

 協調行為については、規制基準上の重要論点は2つに絞られる。第一は、当然違法とするハードコアカルテル行為とそれ以外の合理の原則適用行為の分類問題である。第二は、カルテル合意の認定問題である。情報産業(eブック)について、この2論点についての解答が示され、かつMFN(最恵国待遇)などの新しい競争方法について反トラスト法上の評価が行われた判決を分析する。
③アップルのeブック・反トラスト事件(2013年7月米国判決)

問い合わせ先

競争法研究協会 事務局
〒107-0052 港区赤坂 2-16-21-204
TEL. 03-3585-7935  FAX. 03-3585-7955

 

 

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