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  • 2016/05/18
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第237回 月例研究会【終了しました】

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第237回(平成28年5月18日)月例研究会

『企業結合規制の現状と課題~実効性確保の観点から』
(講演主旨)


千葉大学大学院専門法務研究科教授
栗 田  誠


 独占禁止法に基づく公取委の企業結合規制は,過去20年間における制度や運用の累次の改善措置によって実効性が強化されてきたことは高く評価できる。こうした措置は,企業結合の当事会社にとっても,予測可能性・透明性や迅速性を向上させ,また,運用においても納得感の得やすいものとなってきていると思われる。

 しかし,現行の企業結合規制制度や運用には,実効性確保の観点からみて速やかに改善すべき点が少なからず残されている。経済界・法曹界や公取委の側からは,現行の手続対応方針を見直そうとするインセンティブは湧きにくいと思われ,研究者の出番であると考えている。特に,TPP関連法案により,いわゆる「確約」制度が導入されることから,企業結合規制の手続や運用について,あらためて見直す絶好の機会であると思われる。

また,当事会社に問題解消措置を求める事案がほとんど出てこない現在の運用については,当事会社や経済界にとって心地よいものであろうが,競争制限効果がないことの確認が理論的にも実態的にも的確に行われているのか検証を要すると思われる。公取委は,競争制限の弊害が生じる蓋然性があると判断する場合に,当事会社に対してその根拠を十分説明するとともに公表する義務を負うが,競争制限の蓋然性がないと判断する場合にも,そのように判断する根拠を明確に提示し,第三者が事後的に検証できるようにする必要がある。

 本報告では,第1に,企業結合規制制度の進化の跡を振り返るとともに,公取委の運用状況を整理する。第2に,競争制限の蓋然性がないと判断された事例を中心に,競争効果分析の在り方とその公表内容について検証する。第3に,企業結合規制制度やその運用について,実効性強化の観点から改善すべき点を提示し,特に,確約制度の具体的設計や運用について検討する。
日時とテーマ平成28年5月18日(水)13:30~15:45 『企業結合規制の現状と課題~実効性確保の観点から~』
講師:千葉大学大学院専門法務研究科教授 栗田 誠氏
場所:航空会館B-101会議室(港区新橋1-18-1)

問い合わせ先

競争法研究協会 事務局
〒107-0052 港区赤坂2-16-21-204
TEL. 03-3585-7935  FAX. 03-3585-7955

 

 

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